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DX推進の課題「人材不足」を解決するには?

はじめに

多くの企業でDXが進んでいる一方で、DX人材の不足が深刻な問題となっています。経済産業省の報告によると、2030年までに最大79万人のDX人材が不足すると予測されています。
この人材不足は企業の成長やイノベーションを阻害し、日本全体の競争力の低下を招く可能性があります。

この記事では、日本におけるDX人材の不足問題とその影響、さらに企業がDX人材の不足を解消し、DXを加速するための具体的な戦略について詳しく解説します。

社内にDX人材が不足している3つの原因

1.少子高齢化による労働力の不足

社内にDX人材が不足している3つの原因の一つとして、少子高齢化による労働力の不足が挙げられます。日本は世界でも顕著な少子高齢化を迎えており、若年層の労働力が減少しています。

この現象は、労働市場全体に影響を及ぼしており、特にDXなど新しい技術スキルが要求される分野での人手不足が深刻化しています。さらに、若い労働者の数が減ると、新しいアイデアや技術を速やかに取り入れる能力も低下し、デジダル変革や、企業のイノベーションが阻害される可能性が高まります。

高齢者が増えれば、職場におけるスキルの多様性が減少し、特定の専門知識や技術を持つ人材がどんどん不足していきます。これが、DX推進の上で必要となるデジタルスキルや最新のIT知識を持つ人材が確保しにくい原因になります。

2.IT需要の急激な拡大

2つ目の理由は、IT需要の急激な拡大です。昨今、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、AI(人工知能)といった新しい技術の導入が急速に進行しています。

これらの技術は、企業が情報をより効率的に管理し分析する手助けをするため、多くの業界で急速に採用されています。しかし、これらの先進技術を活用するためには特定のスキルと知識が必要であり、その結果、これらの分野で働ける人材に対する需要が非常に高まっています。

一方で、このような先進技術に精通した人材を確保するのは容易ではありません。そのため、多くの企業で必要とされるITスキルを持つ専門家が圧倒的に不足しており、DX推進のための業務やプロジェクトの遅れに繋がっています。

3.トレーニング・研修の不足

3つ目の理由は、トレーニングや研修が不足していることです。企業が新たなデジタル技術やツールを導入する際に、従業員がそれらを効果的に活用するための適切なトレーニングや研修が行われていないことがあります。

従業員が新しい技術やシステムを理解し、活用するためには、専門知識やスキルが必要ですが、それらが不足している場合、DX推進に支障をきたす可能性があります。実際に、研修を導入しようと思っても、何から始めていいかわからないということも多いです。

特に中小企業では、限られた予算や時間の中で最適なトレーニングプログラムを構築することが難しいこともあります。その結果、企業はDX人材の育成に遅れが生じてしまいます。

IT人材不足により生じるリスク

1.2025年問題に対応できない

1つ目のリスクは、2025年問題への対応能力の低下です。2025年には、多くのITシステムがサポートを終了し、新しい技術基準に適合させる必要があります。この「2025年の崖」と呼ばれる課題に対処するためには、企業が迅速かつ効果的なアップグレードを実施する必要があります。

しかし、十分なDX人材がいない場合、システムの更新や移行作業を適切に行うことが難しくなります。結果として、既存のシステムが機能停止したり、セキュリティの脆弱性が露呈したりする可能性があります。

これにより、企業の業務停止や顧客データの漏洩などの深刻な問題が生じる恐れがあります。したがって、適切な人材を確保し、2025年問題への対応を遅延させないことが重要です。

2.運用コストが増加する

2つ目のリスクは社内にDX人材が不足すると、多くの企業は外部のコンサルタントや技術専門家を雇用する必要があるということです。これらの外部リソースは通常、高い費用がかかるため、プロジェクトの総コストが大幅に増加する可能性があります。

さらに、社内にDXスキルを持つ人材がいない場合、プロジェクトの遅延が発生しやすく、これがさらなるコスト増加を招くこともあります。

そのため、外部のコンサルタントや技術専門家を雇用したとしても、DX人材の育成が不可欠です。そうすることで、運用コストを抑えつつ、技術的なDX推進に対応できる体制を整えることができます。

3.セキュリティリスクが拡大する

3つ目のリスクは、セキュリティリスクの拡大です。デジタル技術が急速に進化し、企業はより多くのデータをオンラインで処理および保管しています。

この増加するデータ量と複雑性は、適切なセキュリティ対策がなければ潜在的な脅威に晒されます。DX人材不足が続くと、企業はセキュリティ侵害のリスクに対して脆弱になり、データ漏洩やサイバー攻撃の被害を受けやすくなります。

例えば、最新のセキュリティ対策を理解し、適用できる人材が不足すると、不正アクセスやマルウェアによる攻撃から企業の貴重なデータを守ることが困難になります。このようなリスクを軽減するためにも、DX対応能力を持つ人材が必要です。

DX人材育成の鍵:今いる従業員をDX人材に変える

DX人材が不足している中、重要になるのは、既存の従業員をDX人材に育成することです。そのために、まずはDXを推進するリーダーの存在が必要になります。

誤解されがちですが、DXリーダーには必ずしもIT技術だけでなく、組織全体のビジョンを描き、社内を牽引し、変革を実現できる推進力が求められます。このため、適切なDX研修を実施し、DXリーダーを育成することが極めて重要です。

DXリーダーが社内にいることで、彼らは変革の先頭に立ち、新しいアイデアと戦略を推進させることができます。リーダーの存在は、組織内の他の社員もDX推進への理解と参加を促進するため、企業全体のデジタル変革がスムーズに進行します。

パソナグループのDX研修プログラム

■DXリーダーズプログラムとは

弊社では、「DX人財を10,000名育成する」という野心的な目標を掲げています。DXは、単なる技術的な挑戦ではなく、全ての働く人々に「もの創りや協働の楽しさやワクワク感」をもたらす革新的な方法論です。このビジョンを実現するため、技術とニーズを結び付け、新しい価値をデザインする3か月間の企業間交流型プログラム「DXリーダーズプログラム」を開催しています。

DXリーダーズプログラムは、理論だけでなく実践的な学習に焦点を当てており、参加者が新しい考え方を実業務にどのように応用できるかを学ぶことができるようになっています。この研修を通じて、従業員はDXリテラシーを身に付け、自社のデジタル変革を推進するための実践的な能力を強化することが期待されます。

さらに「DXリーダーズプログラムは、業界をリードする豊富な経験と専門知識を持つ講師たちが指導にあたります。実際のビジネスシーンでの成功経験を基に、実践的な学びを提供しています。彼らの指導のもとで、参加者はDXの基本から応用までを深く理解し、DX推進の即戦力としての能力を磨くことができます。

DXリーダーズプログラム受講者の感想

頭でわかっていても難しいことをワークショップで実践でき、有意義な時間
日本マイクロソフト株式会社 インフラストラクチャ&サービス営業本部

前職は、データサイエンティストで、データを使ってどうビジネスを変えていくか?に取り組んでいました。今は、自社のソリューションを使って、お客様のDXをどう加速させるか?に取り組んでいます。

そうなると「データ」や「自社のソリューション」を使って、どんなことができるか?というスタートになってしまいます。ですが、今日学んだことは、「お客様がどんなことをなし得たいのか?」からスタートしましょう!ということです。

データや何を使うかはもっと先の話で、何をしたいか?そのために何が必要か?さらには、どういう機能が必要か?落とし込んでいく必要があるということです。改めて、頭では分かってことをワークショップで実践できました。今後の私の仕事に非常に役立ちそうで有意義でした。

「自社をDXするとはどういうことか」を考えられる期間
兼松株式会社 IT企画部DX推進室

プログラム最後の「自社をDXする」という課題が印象的でした。DX・IT部門は社内で、どちらかというと「お手伝いをする」立場が多いと思います。自社業務を変革するとしたらどういうことが考えられるか、について今までと違う頭の使い方・考え方ができました。

宿泊があり研修以外の時間も共有できたことは、学びへのモチベーションを保てた秘訣だと感じました。修了後にはアルムナイ向けの学びの場を用意していただいているので、継続的に参加者同士で話せる機会があるのはこのプログラムならではだと思います。今もコミュニケーションとって現状を共有しあっています。

■DXリーダーズプログラムを体験してみよう

DXリーダーズプログラムを受講することで、参加者はデジタル時代における革新的なビジネスモデルの構築、チーム内外での効果的なコラボレーション、そしてAIやデータを駆使した戦略的な意思決定能力を身に付けることができます。

これらのスキルは、DXの推進において中核となる要素であり、受講者が自社のデジタル変革をリードする上で強力な武器となります。DXリーダーズプログラムに興味をお持ちの企業様は、ぜひ以下のリンクから詳細をご覧ください。

次回のリーダーズプログラムは2025年5月9日開講!

パソナデジタルアカデミー編集部

当サイトの執筆者はパソナデジタルアカデミー編集部のメンバーです。DX人材育成を掲げ、社内外で研修を行いながら最新情報を発信し、お役立ち記事を提供しています。また、プログラムの営業も日本全国で積極的に行っています。

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