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DXとは?概要や求められている背景、ITとの違いと必要な要素を解説

企業や組織において事業のDX推進は、ビジネス全体の成長や変革に必要不可欠なものとなっています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタルテクノロジーを駆使して業務を効率化し、新しいアイデアを実現するためのプロセスです。
この記事では、DXの概要や求められている背景、またITとの違いについてわかりやすく解説します。
DX推進とは
DXは、デジタルテクノロジーを活用して業務を効率化し、新しいアイデアを実現するなどのようにビジネスモデルや組織、企業文化そのものを変革することを指しています。DXはDigital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略したものです。
DXはIT化とは異なり「企業や社会のあり方を根本から変える」ことを目的としています。
DXが求められている背景
DXが求められている背景には様々な事柄がありますが、ここでは代表的な4つの内容についてご紹介します。
①市場・顧客ニーズの変化
現代の社会生活の中において各種デジタル技術の進化により、顧客や消費者の行動パターンや要望・期待に変化が起きている
②2025年の崖
多くの日本企業において、旧来の既存システムを使い続け、DX化が遅れることにより国際的な競争力が落ちている
③労働人口の減少による労働力の不足
少子高齢化による人手不足、ITスキルを持った人材の不足などを克服するために、DXによる業務の効率化・自動化が急務
④リモートワークやオンラインサービスの普及
リモートワークなどによる多様な働き方、各種サービスののオンライン化の普及によりデジタル活用の重要性が加速 している
DXとITの違い
DX(Digital Transformation)とIT(Information Technology)は、どちらもデジタル技術の関する言葉として混同されることがありますが、その意味や目的、範囲が異なります。ここではDXとITのそれぞれの違いについてご紹介します。
項目 | IT | DX |
---|---|---|
目的 | 業務プロセスの効率化 | ビジネス全体の変革 |
ゴール | コスト削減、ミス削減 | 競争力強化、価値創造、顧客満足 |
対象範囲 | 一部の業務 | 組織全体、経営戦略レベル |
主な技術 | システム導入、業務自動化 | AI、IoT、クラウド、ビッグデータなど |
アプローチ | 部分的改善 | 全体的変革 |
成果 | 効率向上、生産性改善 | 新しいサービス・市場の創出、顧客体験の革新 |
DXに必要な要素

DXを推進していく上で必要な要素は多岐にわたります。ここでは具体的にDXに必要とされる
項目をご紹介します。
・デジタル技術の活用
・AI、IoT、クラウド、ビッグデータ、RPAなど
・経営層のリーダーシップ
・トップがDXの意義を理解し、全社的に推進すること
・組織文化の変革
・柔軟な働き方、失敗を許容する風土、部門横断的な連携
・人材育成・リスキリング
・デジタルスキルを持つ人材の確保・育成
・既存システムの見直し
・レガシーシステム(古くなったIT基盤)の刷新やAPI活用
企業におけるDXの課題
企業や組織内においてDXを推進していく上では、課題となってくるものが数多く上げられます。ここでは具体的な課題の事例をご紹介していきます。
・レガシーシステムの維持コストが高い
・古いシステムがDXの足かせになる(例:独自開発された社内システム)
・DX人材の不足
・デジタル技術を理解し、ビジネスに応用できる人材が少ない
・現場と経営層の認識ギャップ
・トップが変革を主導しない、現場が危機感を持っていない
・短期的な投資回収へのこだわり
・DXは中長期的視点が必要だが、すぐに成果を求めがち
企業におけるDXの進め方
企業や組織においてDXを進める際に、重要となる要素は様々です。ここでは、DX化を推進していく際に認識しておくべきポイントをご紹介します。
・経営層のコミットメント
・DX推進を「経営戦略」として位置づけ、トップが旗を振る
・現状分析と課題抽出
・自社の業務や顧客体験の課題を洗い出す(例:デジタル診断)
・ビジョンとロードマップの策定
・5年後・10年後の姿を描き、段階的な計画を立てる
・人材育成・外部連携
・社内のスキルアップ+外部ベンダーやスタートアップとの協業
・小さな成功を積み重ねる
・一気に全社展開せず、パイロットプロジェクトから始める
まとめ
企業や組織内でDXを推進していく上では、まずはITとDXの違いをよく理解することが重要です。そのうえで自社のDXを推進すべき背景や目的を明確に市営して、共通認識を持つことが欠かせません。
この上で、自社のDXに求められる要素や課題について、効果的に成果を上げていく行動を進めていく必要があるといえます。
また、DX化を成功させるには、DXを推進するDX人材と呼ばれる専門性の高い人材の確保も欠かせませんので、DX人材の教育・育成が必須といえるでしょう。
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